この間、「ハッピーサンドイッチ」を見にプラザハウスの映画館に行って帰りに、昔からある中華のレストラン「月宛飯店」にエビパンを食べに行きました。
このレストランはプラザハウス開業の1954年頃からここにあるんだと思います。
灰皿ひとつでも「アーシュトレイ」と言っていて、ワイトレスさんたちは慣れない英語に難儀したとか新聞の記事で読んだ思い出があります。
確かにね。
月宛飯店の支配人さんは映画「欲望の翼」のマダムのように威厳にあふれていて、店内に入って来て客引きをするタクシーの運転手を追い払っちゃうところなんかかっこいいです。
この道一筋70年の歴史と伝統を感じさせるお店です。
店内もクラシカルでエレガントなしつらえで、ほんとうだったらわたしみたいな庶民は入っちゃいけないお店なんですよ、おそらく。
けど無理を承知で行ってしまうんですよ、月宛飯店の「エビパン」が食べたくて。
わたしもそんなにしょっちゅう月宛飯店に行ってるわけではないんですけれど、それでも10年に1回くらいは行っています。
エビパンはいつもあって、メニューでも「エビパン」とだけ記載があって、あとは中国名の記載。
それ以上の説明とかないんですけれど、これが前回8年前くらいに行った時は2,500円だったのが今回は3,300円に値上げしてるんです。
ムキーッ!
3,300円まで値上げするなら半分の量のお皿作ってくれてもいいのに、そこはオールドスタイルの中華なんですよね。
大皿料理ばかりだからエビパン食べたらあとはビーフンくらいしか食べきれないのでそれだけ注文したしみったれ客のわたしたちにもウェイトレスさんは丁寧にジャスミンティーを供してくれて、接客が丁寧なんです。
こちらが気になるエビパンの画像。
8片に切った食パンにエビのすり身を塗って、中国ハム(らしい)を乗せて揚げたものなんです。
中国ハムが手に入りにくそうですが、似たようなものならすぐに作れそうな気はするんですが、わたしも自分で作ったことはないです。
エビパンは台湾や中国大陸の一部で春節(旧正月)に食べるお祝い料理なんです。
若い頃、台湾の旧正月でお年始回りをしたらどこのお宅でもエビパンを出してくれました。
エビパンは家庭的なお祝い料理らしいです。
なぜプラザハウスの月宛飯店にエビパンがあるのか、また、メニューから消えずにあり続けるのか、その由来までは分からないんですが、月宛飯店は他のお料理も食材の良さが伝わってくるし、お皿ごとに味付けが異なり、いろいろあるけど何を食べたか覚えてない、みたいなことのないお店です。
話のタネにもなりますし、ぜひエビパンを味見してみてくださいね。
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