期間工をしていた暗黒の貧乏生活
期間工、最初の給与明細
期間工になって最初の給与明細を見たのは、仕事に向かうバスの中でした。
手取り額わずか11万円でした。
色々引かれるのは聞いていましたが、時給1,000円で仕事しているはずです。
休日出勤や残業もボチボチあって手取り11万円とか。
こんなのおとなしく仕事をしている場合じゃないと、バスが寮の裏側を回ろうとした時に、「頭痛がひどいから今日は休みます」と言ってバスを降ろしてもらいました。
寮に戻って、穴が開くほど給与明細を見たんですが、まーまーいろいろと差引されていること。
こんなものまで差し引きされていました
家賃、厚生年金、社会保険くらいまではなんとなくわかっていたつもりでしたが、細かな費目が結構かかっているような気がしました。
例えば制服のレンタル料まで取るか?って感じです。
制服なんてふつう無料で貸与してもらえるもんじゃないんですか?
あまりわたし制服のある仕事をしたことがないから分からないんですけれど、上からクリーンスーツを着て仕事するんだから、私服のTシャツにジーンズなんかでいいと思うんですけど。
クリーンスーツを着るのに制服はスカートだから、腰回りがボコボコしてて、けっして見栄えのいいものじゃないと思うんですけれど。
それから、日曜日は社員食堂が閉まるので、その時の仕出し弁当代まで。
これはまぁ自分で食べたわけだし仕方ないのかと思ったりはするんですけれど、でも一食600円って沖縄の感覚じゃとても考えられないです。
いわゆる「キロ弁」だってこんなにしないと思いますよ。
他に選択肢がなかったから会社の仕出し弁当食べていましたが、おかずが焼売ウインナにポテサラ各1。
仕出業者と会社の担当者の間に絶対黒い交際があると思います。
悪夢のような貧乏生活
手取り11万円ですべてが自分のお小遣いになるならそれほど不満はなかったんですけれど、うちではわたしの稼ぎから7万円沖縄に送る約束をしていたので、残るお金は4万円。
これで1カ月やりくりするとか、どうすればいいのよ。
まぁ服飾費はかからないんです。
誰に見せるわけでもないのでメイクもしない、着るものは沖縄から持参したものと制服、ネイルも封印。
お金がかかったのは美容室代ですね。
男性のように1,000円カットがあるわけじゃないので、カットとカラーリング専門の美容室を見つけて行ってました。
そこはヘアブローとかやってくれないんです。
どうでもいいってこういうことなのね、と悲しくなりましたが、これでとりあえず4,000円に出費を抑えました。
本を読むのが好きだったのに、本の1冊も買えない、食事はバナナか菓子パン。
さらに空いたペットボトルに水道水を詰めて持ち歩く。
外食は月に1回、近所のマクドナルドで。
全然楽しくない節約生活だったんですが、静岡の田舎町で干からびて死んでしまわない程度の最低の生活です。
工場に行けばいじめられ、寮でもキンキン声の携帯電話に悩まされ、極め付けはみじめな節約生活、まったくわたしの人生のボトムラインな3カ月間でした。
まとめ
あんなに忙しく働いたのに、子どもの遣いみたいなお給料で3カ月間勤め上げ、洗って返しているのに制服のクリーニング料まで取られて、今でもムッとしているんですが、沖縄に戻って最後の給与明細が郵送されて来たので目を通すと、各種引き落としがなくなっていて、振込額は30万円近くになっていました。
30万円もらっても結局は右から左です。
わたしにとってなにひとつ学ぶことのなかった人生の汚点の3カ月です。
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